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2025年12月31日 一年の終わりに

  • 2025/12/31

 

笠木泉です。

2025年ももうすぐ終わろうとしています。

今年は文字通り激動の一年でした。

本多劇場にてはえぎわ「幸子というんだほんとはね」出演、スヌーヌーの不思議な旅で「小町風伝」と「オイディプス王」を読み切る、いわき民報さんでエッセイの連載継続、ニューヨークでの「モスクワの海」リーディング、「海まで100年」の岸田國士戯曲賞受賞、授賞式にヌードルズ(スワッチ+カサギ)ライブ、人生ではじめて本を出版、でかく体調崩す、椅子の修繕のバイトを頑張る、初めてのワークショップを開催する、北海道芸術高等学校仙台サテライトキャンパス演劇部のみなさんが高校演劇大会で「長い時間のはじまり」を上演してくれる、象の鼻テラスでお客様のお悩みを頑なに聞かないママになる、スヌーヌーの新作を執筆する、戸塚のMURASAKI PENGUIN PROJECT TOTSUKAで新作「月の入り江」を上演する、そしてど年末にがっつり体調を崩し、うなり、苦しみ、汗をかき、ドーピングをして、今、復活です。

新しい出会いもたくさんありましたし、今まで出会った友達や演劇の仲間など再会する場面も多かったです。岸田國士戯曲賞という栄誉ある賞をいただき、たくさんの友達が祝ってくれたのは本当にいい思い出です。自分が主役になる会なんて今まであまりなかったもので(基本幹事を担うタイプの人間)、お祝いの席でもどういう顔をしていいかわからなかったです。でも、本当は心から嬉しくて嬉しくて。みんなが笑って喜んでくれるのが嬉しかった。

※※

なにもおいても今年は感謝の一年でした。私の果てしないどん底を支えてくれた方達に、私の声を聞いてくれた人達に、そしてスヌーヌーを見に来てくださった皆さんに、そして、今年という一年を共に生き延びたみんなに、感謝の気持ちです。あと数時間で、例年の如く来年がやってきます。激しい一年になるやもしれません。とんでもないことが起こるかもしれません。私だってどうなるかわからない。でもできればみんなで生き延びていきましょうという気持ちは、いつもの年末と一緒。同じ気持ちで新しい一年に進んでいこうと思います。

戯曲を執筆する際に何度も何度も繰り返し考えます。わたしはどういうことが書きたいのか。太陽の光が眩しい。月の光は寂しい。その美しさ。わたしたちの日々の美しさ、残酷さ、世の中の厳しさ。我々を苦しめるものへ立ち向かう気持ち。それが一体なんであるのかと思考すること。世界をどう見ていくか。隣にいる人にどう声をかけていくのか。その能動的な魂めいたもの。働くこと。食べること。呼吸を整えること。激しく考えること。眠ること。大切にすること、しないこと。自分を苦しめる時間、自分を救う何か。

問いに答えはありません。問いかけても返事はないのです。いや、聞き逃しているだけなのかもしれない。それはわたしの思考が足りない。考えが浅いからだ。だからこそ、今後も今までと同じように繰り返し考えながら、自分の芝居を作っていくつもりです。めちゃくちゃ弱い自分を奮い立たせながら、学びながら、よわくともつよく先に進んでいけたらいいなと思います。

これ、ちょっともうびっくりなんですが、もうすぐ50歳になるんです。生まれたのが50年前っていうのは純然たる事実だから仕方ないにしても、50歳かあ。信じられない。
若い頃に想像していた50歳ってもっと超オトナだったぞ。婦人画報とか美しいきものとか読んでるような。
私なんて男子大学生に間違えられたからな、今年。マスクしていたとはいえ、それもすごいんだけど。
まあ、だからってこともないのですが、これからの人生はよりたくさんの方と演劇について考えることができたらいいなと思う次第です。
そして、もっといい作品が書けるように日々学んでいきたいと思います。

 

皆さん、一年間本当に本当にありがとうございました。
どうかお身体にお気をつけて(おまえがいうな)、よい年末年始をお過ごしください。

 

来年もスヌーヌー/笠木泉をよろしくお願いいたします。

 

2025年12月31日
笠木泉

 

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